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冷やし中華食べたい。

「坂田、昼飯買ってきてくれ」

二限目は体育、終わるなり声をかかった声に銀時は口をへの字に曲げた。

「何で俺がパシリなんてしなくちゃならないんですかー」
「これからすぐ会議なんだ。 お前も好きなものを買っていいぞ・・・あぁ、俺は蕎麦で」
「ちょ、オイ」
「頼んだぞ」

本当に急いでいるらしい桂は、銀時に千円札を握らせると、足早に校舎へ戻っていった。

・・・着替えるのも面倒か。

ジャージのままで、学校を出てすぐのコンビニへ向かう。

遠いはずの夏。柔らかくて、だのに存外ちりちりと照りつける陽光。すれ違う人々の服装は皆軽やかで、日傘が視界に踊って。アイスでも食べようか。思いながら入口をくぐった。

翻るのぼり旗。目裏に残る藍色の残像。

「冷やし中華始めました、ね・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「・・・おせーよ」
「すまない」

疲れ切った様子で待ち合わせ場所――屋上へやってきた桂は、手渡されたビニール袋の中身を見て、さらにげんなりとした顔になった。

「俺は蕎麦だと言ったのに・・・」
「なかったんだから仕方ねーだろ」
「カップ麺でもよかったんだ。蕎麦・・・蕎麦が食べたかったんだ・・・っ」
「んなの横で見てられっか暑苦しい」

うなだれる桂に呆れた顔で、銀時。

「・・・大体ッ、貴様のそれはなんなのだ!!」
「BIGプッチンプリン」
「そんな昼飯があるか!! ・・・そもそも、プッチンプリンをプッチンせずに食べること自体邪道にもほどがある」
「や、そこツッコむところじゃねェだろうよ、明らかに」

キーンコーン・・・・・

遠く予鈴の音。
銀時は最後のひと口を口に運びつつ、桂の手元にある、まだ封も切られていないそれに目を落として、

「・・・で? 食べねーの? ソレ」
「・・・・・・・食べる。お前は授業へ行け」
「へいへい」

あまりの落ち込みように、悪いことをしたかなとほんの少しだけ思った。たまには目先の変わったものを食べてもいいだろうに、あの堅物は、狂ったように毎度毎度蕎麦ばかり。

「坂田」
「なんスか」
「夕飯は意地でも蕎麦にする。付き合え」
「・・・・・・・・・・・・へいへい」

俺は冷やし中華にしよう。思いながら適当な返事を返しておいた。



うっかり長くなったコネタです。逆3Zなら考えてみたらここに書かなくてもよかったです、ね
近所のコンビニで冷やし中華始まっててついうっかり・・・銀さんは開拓王で桂さんは保守派だと思う。好きなものはどれだけ食べても飽きないし、毎日食べたいみたいな。 私は下手すると一口で飽きます(どんだけ)

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